ラストチャンスで輝いた成果。
新卒で入社して以来、粉体技術設計職として、産業用粉体関連機械(産業用ミキサー)の設計を行っています。学生時代、教授から「やりたいことを一つに決めて就活をした方がいい」というアドバイスをいただき、同業を複数社受けました。職場見学を通して、自分には大手よりも顔が見える距離で仕事ができる規模がいいな、と感じたので、当社に入社しました。現在、粉体設計職は10人弱で、私はちょうど真ん中くらいのポジションです。
粉体設計は、お客様によって詳細な仕様が異なることが特徴で、設計職としてのやりがいと同時に大変さにもつながっています。また、お客様と直接ではなく、営業部や商社の方を介してコミュニケーションを取ることもあるので、お客様が何を求めていて、どんなことを実現したいのかを常に頭に置くようにしています。
入社して5年目になりますが、昨年、難易度の高い試験や案件を任せるよと先輩に言ってもらえたことがありました。自分がレベルアップした気がして、とても嬉しかったです。
ミキサーは、「パムアペックスミキサ」や「スパイラルピンミキサ」など、大枠の製品があり、お客様の要望に沿って設計・カスタマイズを行い、オーダーメイド製品として納入されます。その中でも「この製品はこの人がよく知っている」というように、なんとなく同じ人に仕事を任されることが多いです。
私も長く携わっている機種があり、上司や先輩に「これをこういう風にやってるんだけど、どう思う?」と、その製品について意見を求められるようになってきました。始めは自分が意見を言っていいのかなと思っていましたが、経験を重ねるにつれて自信にもつながってきて、現在は「これこれこうだからこう思います。」と、きちんと自分の考えを伝えられるようになってきました。
今後は、今任せていただいている機種を極めていきたいという思いと、過去の事例や自分なりの知識などをまとめて、知識や経験に関わらず、その情報にアクセスすれば誰でも理解ができるような資料を作ろうと思っています。一機種一担当制は、悪く言えば業務が属人化してしまっているとも言えます。チーム全体で、「その人にしかわからない」という状態をなくしていこうとしています。
お客様との、忘れられないエピソードがあります。
当社の製品は試験機でのテストを経て、お客様の求める成果が出せそうだと確認ができてから、導入のご検討が始まる場合があります。私が担当した試験で、一日中試行錯誤を行ったのですが、なかなかうまくいかず、ついにお客様が帰らなければならない時間になってしまったことがありました。「もう難しいかもしれない…」と思いつつ、最後のチャレンジをしたところ、なんとかうまくいったんです!お客様と相談しながら、いろいろ試してみた上でのラストチャンスだったので、達成感もひとしおでした。そのお客様は現在、本格導入をご検討いただいています。
また、営業部と一緒にお客様先に訪問し、納入時の確認やテスト、定期メンテナンスを行うことも私たちの大切な仕事です。日本全国にお客様がいらっしゃり、基本的に宿泊を伴う出張になります。仕事でないと行かないような場所に行けるので、出張はとても楽しみです。今年はあまり多くありませんが、昨年はひと月に一回は行っていました。30都府県は訪れていると思います。
今後の目標は、機械単品だけでなく、周りの設備の知識についても、専門業者と話ができるくらいには理解できるようになりたいと思っています。一つわかったと思ったらすぐに次が出てくるので、奥深く、飽きることがない仕事です。
大平洋機工株式会社 採用・教育室